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有料職業紹介事業の許可要件|資産500万・事務所要件・初期投資の全解説

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有料職業紹介事業の許可要件|資産500万・事務所要件・初期投資の全解説

有料職業紹介事業の許可要件を正しく理解したい起業準備層・社労士・新規参入の経営者へ。本記事では資産・事務所・職業紹介責任者の3つの柱からなる許可要件を2026年最新で完全解説し、申請書類・費用・標準処理期間2〜3ヶ月の流れ、よくある却下事例5選、チェックリスト形式の自己診断まで網羅します。厚生労働省・e-Gov法令の実在URLも掲載。

この記事の結論(3秒で分かる)
  • 3要件:①基準資産500万円以上+現金150万円以上 ②固定事務所+プライバシー保護 ③職業紹介責任者(3年職業経験+講習修了)
  • 申請費用:登録免許税9万円+収入印紙5万円+責任者講習1.3万円=合計約15万円
  • 標準処理期間:申請から許可まで2〜3ヶ月
  • 許可有効期間:新規3年/更新後5年

有料職業紹介事業の許可とは|法的根拠

職業安定法第30条により、有料で職業紹介事業を行う者は厚生労働大臣の許可を受けなければなりません。許可を受けずに事業を行った場合は罰則(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)の対象となります。

出典:e-Gov法令検索「職業安定法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141

許可申請は事業所所在地を管轄する都道府県労働局に提出(ハローワーク窓口ではない点に注意)。書類審査と事務所の実地調査を経て、厚生労働大臣名で許可証が交付されます。許可取得後の事業運営の全体像は人材紹介会社の開業手順|許可申請から集客までの7ステップで解説しています。

有料職業紹介事業 許可要件の3つの柱

要件1:資産要件【基準資産500万円・現金150万円】

最も多くの新規参入者が躓くのが資産要件です。「基準資産額」と「現金・預金額」の2基準を同時に満たす必要があります。

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項目 基準額 計算方法
基準資産額 500万円以上 総資産額 − 総負債額(純資産)
現金・預金 150万円以上 事業資金として確保(拘束預金不可)
複数事業所の場合 事業所数×上記金額 各事業所分が個別に必要
よくある誤解:融資・借入金は資産要件をクリアできるか?

クリアできません。 金融機関からの借入金は「負債」として計上されるため、基準資産額(純資産)の計算時に差し引かれます。たとえば500万円の融資を受けても、対応する負債500万円が増えるため純資産は変わらず、要件は満たせません。自己資金または株主からの出資で純資産500万円を確保する必要があります。

有料職業紹介の事務所要件|面積・名義・レンタルオフィス可否

有料職業紹介事業の事務所には、以下の条件が求められます。事務所要件は2017年以降に大幅緩和されており、現在の規定を正しく押さえることが重要です。

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項目 基準 補足
事務所の物理的形態 固定オフィスが原則 バーチャルオフィス・コワーキング原則不可
事務所面積 法定の数値基準なし(緩和済) 個室面談スペースが確保できれば狭くてもOK
名義 申請法人/個人名義の賃貸借契約 又貸し・転貸借は不可、家主の使用承諾書必須
面談スペース 個室またはパーティション仕切り 求職者プライバシー保護
同室禁止 求職者と求人者が同室にならない措置 来客動線の分離
個人情報管理 鍵付き書庫・キャビネット 紙資料・USB等の物理保管
固定電話 法令必須要件ではない 実務上は推奨(信頼性向上)
面積要件の最新状況(2026年)

以前は「事務所面積20㎡以上」の数値基準がありましたが、現在この要件は撤廃されています。個室の面談スペース確保とプライバシー保護措置があれば、小規模オフィス・自宅事務所でも許可取得は可能です。ただし労働局による実地調査では「面談時にプライバシーが守られる動線・空間設計」を実際に確認されます。なお、プライバシー保護の代替措置を講じない場合は、従来どおり「おおむね20㎡以上」の面積基準で審査されます。

自宅開業の可否

自宅を事務所として許可を取ることは条件付きで可能です。①生活空間と事業スペースが明確に区分されている、②面談用の個室とプライバシー保護措置がある、③申請者名義の賃貸借契約または家主の使用承諾書がある、の3条件を満たすことが前提となります。実地調査では生活動線と来客動線の分離が確認されるため、事前に管轄労働局へ相談しておくのが安全です。

バーチャルオフィスがNGとなる根拠

バーチャルオフィスが原則不可とされるのは、審査・実地調査で「事業所の固定性」が確認されるためです。住所貸しのみで固定の執務スペース・面談スペースを持たない形態では、個室面談やプライバシー保護措置、鍵付き書庫による個人情報管理といった要件を物理的に満たせません。求職者と求人者が同室にならない動線確保も、固定の物理空間があることが前提です。

個室要件と面積基準の現在の扱い

かつて存在した「事務所面積20㎡以上」の数値基準は撤廃済みで、現在は面積の大小よりも「個室またはパーティションで仕切られた面談スペース」と「プライバシーが守られる動線・空間設計」が審査の中心です。狭小オフィスやレンタルオフィスの個室でも、面談時のプライバシー保護と個人情報の物理管理(鍵付き書庫等)を実地調査で示せれば許可取得は可能です。

要件3:職業紹介責任者要件

事業所ごとに1名以上の職業紹介責任者を配置する必要があります。

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項目 内容
配置数 事業所ごとに1名以上(50名超の事業所は追加配置)
経験要件 成人後3年以上の職業経験(人材業界経験は不問)
講習受講 厚生労働大臣指定の「職業紹介責任者講習」(1日)を受講
講習有効期間 修了から5年以内(5年ごとに再受講)
受講料 8,800〜12,500円(指定機関により異なる)
欠格事由 禁錮以上の刑の執行終了後5年経過していない者等は不可

職業紹介責任者講習は、一般社団法人 全国民営職業紹介事業協会等の指定団体が全国で実施しています。

申請に必要な書類【10種類のチェックリスト】

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# 書類 内容 取得元
1 有料職業紹介事業許可申請書 所定の様式に記入 厚生労働省/労働局HP
2 事業計画書 事業概要・見込取扱件数・収支予測 自社作成
3 事務所の図面 面談スペース配置がわかるもの 自社作成
4 賃貸借契約書の写し 事務所所在の確認 不動産会社
5 預金残高証明書 資産要件証明(直近1ヶ月以内) 金融機関
6 法人登記簿謄本(履歴事項全部証明書) 法人の場合 法務局
7 定款の写し 事業目的に「職業紹介事業」を含む 自社保管
8 役員の住民票・履歴書 全役員分(個人情報含) 各役員
9 責任者講習の修了証明書 5年以内のもの 講習実施機関
10 個人情報管理規程 適正管理措置の書面 自社作成

事業計画書のテンプレートは人材紹介の事業計画書テンプレート|許可申請・融資に使える書き方で公開しています。

申請手続きの流れ【4ステップ・標準2〜3ヶ月】

Step 1:事前相談(任意・推奨)

管轄労働局の職業安定部 需給調整事業課(東京都の場合:東京労働局)に事前相談。事務所要件の合否や書類不備の事前チェックが受けられます。L reach編集部の取材では、事前相談を活用したケースでは却下率が大幅に下がる傾向。

Step 2:書類準備・提出

必要書類10種を揃え、事業所所在地を管轄する都道府県の労働局に提出。提出はハローワークではなく労働局である点に注意。郵送可だが直接持参が無難。

Step 3:審査・実地調査

書類審査に加え、事務所の実地調査が行われます。確認されるのは①面談スペースのプライバシー保護措置、②求職者と求人者が同室にならない動線、③個人情報管理のための鍵付き書庫の有無、④事業所の固定性(バーチャルオフィスでないこと)。

Step 4:許可取得【申請から2〜3ヶ月】

審査通過後、厚生労働大臣名で許可証が交付されます。許可の有効期間は新規3年/更新後5年。L reach編集部の業界調査では、許可取得の平均日数は約75日。

出典:厚生労働省「有料職業紹介事業の許可について」 https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/yuryou_muryou_shokugyou/hourei_seido/kyoka.html

有料職業紹介の許可にかかる費用と初期投資総額

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費用項目 金額 備考
登録免許税 90,000円 1事業所あたり
収入印紙 50,000円 1事業所目
追加事業所 18,000円/事業所 2事業所目以降
責任者講習 8,800〜12,500円 1名分
合計(1事業所) 約148,800〜152,500円 概算約15万円

社労士に申請代行を依頼する場合は、別途15〜20万円程度の費用が追加。自社で完結すれば15万円、社労士併用で30〜35万円が総額目安です。

なお、申請費用そのものとは別に、許可審査では基準資産500万円以上・現預金150万円以上が残高証明で確認されます。つまり実質の資金計画は「申請費用約15万円+基準資産500万円の確保」を前提に組む必要があり、開業全体では事務所・集客・運転資金まで含めた設計が欠かせません。資産要件を含めた開業資金の内訳と調達方法は人材紹介の起業費用はいくら?内訳・資金調達・コスト削減のコツで詳しく解説しています。

よくある却下事例5選【事務所要件不備が最多】

L reach編集部の業界取材で集約した、許可申請が却下されやすい代表5パターンです。

却下事例1:事務所の名義・契約形態の不備(最多)

法人名義以外(代表者個人名義など)の賃貸借契約・転貸借契約・家族所有の不動産で家賃支払い実態がない等。法人設立後に法人名義へ契約書を切り替えておく必要があります。

却下事例2:プライバシー保護措置の不十分

面談スペースが間仕切りなしの開放空間、来客動線が他社と共有、隣室の会話が筒抜けなど。個室の確保と防音対策が実地調査でチェックされます。

却下事例3:基準資産額の不足

決算書の純資産が500万円未満、現金預金が150万円を下回る、決算直後で資産が一時的に下がっているなど。直近1ヶ月以内の預金残高証明書で要件を満たす状態にして申請するのが基本。

却下事例4:定款の事業目的不備

定款の事業目的に「職業紹介事業」または「有料職業紹介事業」の文言がない。定款変更手続き(株主総会決議+登記)を先に完了させてから申請を。

却下事例5:責任者講習の有効期間切れ

責任者の講習修了から5年を超えている。5年以内の修了証明書を必ず添付してください。

チェックリスト形式の自己診断

申請前に以下のチェック項目を全て満たしているか、自己診断してください。

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区分 チェック項目 確認
資産 直近の純資産が500万円以上である
資産 現金・預金が150万円以上ある
資産 上記が一時的でなく継続している
事務所 法人名義の賃貸借契約書がある
事務所 個室の面談スペースを確保している
事務所 鍵付きの書庫・キャビネットを設置
事務所 求職者と求人者が同室にならない動線がある
責任者 成人後3年以上の職業経験がある
責任者 5年以内の責任者講習を修了している
責任者 役員に欠格事由(禁錮以上の刑等)がない
法人 定款に「職業紹介事業」を含む
法人 履歴事項全部証明書を取得済み
書類 個人情報管理規程を整備した
書類 事業計画書を作成した

全て「□」にチェックが付けば、申請準備完了です。

許可取得後の集客準備、進めていますか?

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許可取得後の更新手続きと運営の留意点

許可有効期間は新規3年。3年後の更新申請を経て、その後は5年ごとの更新となります。詳細は人材紹介の免許更新手続きを完全解説を参照。

運営上のその他の留意点

  • 許可番号の表示義務:広告・名刺・LP等に許可番号(13-ユ-●●●●●●等)を必ず表示
  • 事業所の移転・追加:変更届出書の提出が必要
  • 役員変更:変更届出が必要
  • 事業報告書の提出:年1回(毎年6月)

副業として始めたい場合は人材紹介の副業の始め方|法的要件と収入の目安を解説、一人開業は人材紹介の独立・一人開業もご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q
申請から許可まで最短どのくらいですか?
A
申請から許可までの標準処理期間は約2〜3ヶ月です。L reach編集部の業界調査では許可取得の平均日数は約75日で、事前相談を活用して書類不備をなくしたケースでは60日前後で完了する例もあります。逆に書類不備があるとさらに1〜2ヶ月延びるため、提出前のチェックを徹底してください。
Q
個人事業主でも許可は取得できますか?
A
取得可能です。法人・個人事業主のいずれでも、資産要件(基準資産500万円・現金150万円)・事務所要件・責任者要件の3要件を満たせば許可が下ります。ただし取引先からの信用面では法人のほうが有利で、求人企業との契約や金融機関融資もスムーズです。本格運営を見据えるなら法人設立を推奨します。
Q
自宅を事務所にできますか?
A
条件付きで可能です。①生活空間と事業スペースが明確に区分されている、②面談用の個室とプライバシー保護措置がある、③法人名義での賃貸借契約または使用承諾書がある、の3条件を満たせば認められます。事前に管轄労働局に相談し、実地調査時に問題ないか確認しておくのが安全です。
Q
レンタルオフィスでも許可は取れますか?
A
個室の面談スペースを確保でき、プライバシー保護措置(求職者と求人者が同室にならない動線、鍵付き書庫等)を満たせるなら、レンタルオフィスでも取得できるケースがあります。一方、住所貸しのみで固定の執務スペースを持たないバーチャルオフィスは「事業所の固定性」を満たせず原則不可です。契約が申請者名義であること、転貸の場合は家主の使用承諾書が必要な点も確認しましょう。
Q
役員が外国人でも許可は取れますか?
A
取れます。ただし在留資格による就労制限がなく、欠格事由(禁錮以上の刑など)に該当しなければOK。永住者・日本人配偶者・経営管理ビザ等で日本での経営活動が認められている資格が必要です。申請時には在留カードのコピー等で在留資格を確認できる書類を添付します。
Q
許可取得後、事務所を移転したら何をすべきですか?
A
移転後10日以内に「変更届出書」を管轄労働局に提出する必要があります。移転先の事務所も新規申請時と同様の要件(個室・プライバシー保護・鍵付き書庫等)を満たす必要があり、移転後の実地調査が行われる場合もあります。移転計画は事前に労働局に相談しておくとスムーズです。

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まとめ|許可3要件を押さえれば申請は怖くない

有料職業紹介事業の許可要件は、①資産(純資産500万円+現金150万円)、②事務所(固定・面談個室・プライバシー保護・鍵付き書庫)、③責任者(3年職業経験+講習修了)の3つが柱。申請費用は約15万円、標準処理期間は2〜3ヶ月。事前相談を活用し、本記事のチェックリストを満たせば許可取得は十分に手堅く進められます。

許可取得後の集客戦略は人材紹介会社の集客方法7選、開業手順全体は人材紹介会社の開業手順|許可申請から集客までの7ステップ、起業費用は人材紹介の起業費用はいくら?、手数料設計は人材紹介の手数料相場2026もあわせてご覧ください。

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著者プロフィール L reach編集部は、求職者送客サービス「L reach」を運営するforesma株式会社の社内編集チーム。事業立ち上げから2026年現在まで100社超の人材紹介会社の集客課題に伴走してきました。L reach COMPASSは、人材紹介会社の経営者・キャリアアドバイザーに向けて、求職者の集客・送客、費用対効果の改善、事業の立ち上げ・運営に関する実践情報を発信する専門メディアです。「L reach」の運営で得た実データと、提携する人材紹介会社への取材に基づいた情報をお届けします。本記事は同チームが各社公開情報・取材・実運用データを基に執筆しました。

最終更新:2026年5月12日 / 監修:L reach編集部

L

L reach編集部

人材紹介事業ナレッジ編集チーム

foresma株式会社が運営する求職者送客サービス『L reach』編集部。人材紹介会社の支援実績をもとに、集客・CV・運用ノウハウを発信しています。

運営:foresma株式会社最終更新:

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