集客ノウハウ

人材紹介のリファラル集客|紹介制度の設計5ステップと報酬相場

公開日 更新日 10分
人材紹介のリファラル集客|紹介制度の設計5ステップと報酬相場

人材紹介のリファラル集客は、過去に支援した求職者や知人からの紹介で、新しい求職者と出会う方法です。紹介経由の人は紹介者から自社の話を聞いたうえで相談に来るため、面談の話が進みやすく、広告より費用を抑えやすいのが特徴です。一方で、紹介のお礼を誰に払うかによって、職業安定法上の扱いが変わります。紹介制度を仕組みにする5つのステップと、従業員・社外の協力者・求職者本人に分けた注意点、報酬の相場として取材で聞いた例をまとめました。

この記事の結論

リファラル集客は「紹介しやすい仕組み」と「報酬の整理」で安定します。報酬は、自社の従業員・社外の協力者・求職者本人のどれに渡すかで確認すべきルールが変わり、求職者本人にお祝い金などを渡して求職の申込みを促すことは、職業紹介事業者には禁止されています。社外の人に謝礼を払う制度は、始める前に労働局や専門家に確認しておくと安心です。

なぜリファラル集客が人材紹介に有効なのか|3つのメリット

紹介経由の求職者は、紹介者から自社の話を聞いたうえで相談に来るため、面談に前向きな人が多く、話が進みやすいのが特徴です。なお、企業が自社の社員に知人を紹介してもらう「リファラル採用(社員紹介制度)」とは、仕組みも法律上の扱いも異なります。社員紹介制度についての調査の数値を、紹介会社の求職者集めにそのまま当てはめることはできません。

メリット1: 集客コストを抑えやすい

L reach編集部が取材で聞いた範囲では、スカウト媒体や広告で面談1件に2万〜5万円かかる会社でも、紹介経由は1件あたり数千円〜1万円程度に収まる例がありました。たとえば広告経由の面談が1件3万円、紹介1件にかかる謝礼と運用の費用が1万円なら、費用は3分の1になります(計算例)。統計ではないため、自社の実績と比べる参考値としてご覧ください。謝礼を払うかどうか、紹介の依頼や連絡にかかる人件費を含めるかで、差は変わります。謝礼を払う場合は、後半の「リファラル報酬と職業安定法」の確認が前提です。集客方法の全体像は人材紹介の集客方法7選|広告費削減と面談数増の具体策で比べています。

メリット2: 面談の実施と成約につながりやすい

紹介者から自社の話を聞いたうえで来るため、面談の日程が決まってからの辞退や無断キャンセルが起きにくい傾向があります。面談数を増やすほかの方法は人材紹介の面談数を増やす7つの方法も参考になります。

メリット3: 質の高い求職者が集まる

紹介者は自分の評判にも関わるため、転職を真剣に考えている知人を紹介してくれる傾向があります。ミスマッチが起きにくく、支援を進めやすくなります。

人材紹介のリファラル集客を仕組み化する5ステップ

1

紹介制度の設計

まずは紹介制度の基本を決めます。

  • 紹介してもらう相手の定義: 自社の従業員(社員紹介)と、社外の協力者(過去の求職者・取引先の人事担当者・知人など)に分けて決める。報酬の扱いが違うため、同じ制度にまとめない
  • 紹介条件の明確化: どのような人材を紹介してほしいか(年代・職種・転職の時期など)
  • 紹介フローの設計: 紹介者が求職者の情報を送るのではなく、紹介された本人が自分で申し込む流れにする(専用フォーム・LINE・メールなど)
  • 利用規約の整備: 個人情報の取り扱いと、謝礼の支払い条件(誰に・何に対して・いつ)を明文化する。求職者本人への金銭の提供は制度に含めない
2

インセンティブ設計

紹介者に何を渡すかを決めます。支払う相手によって確認すべきルールが変わるため、金額より先に、誰に・何の対価として渡すのかを整理します(詳しくは後半の「リファラル報酬と職業安定法」)。

  • 即時報酬型: 紹介時にギフトカード1,000〜3,000円を渡す(社外の人に渡す場合は、紹介者の動き方の確認が前提)
  • 成果連動型: 面談実施で3,000〜5,000円、入社決定で10,000〜30,000円を渡す(入社を条件にした支払いは紹介の対価としての性格が強くなるため、特に慎重に確認)
  • ポイント型: 紹介ごとにポイントを付与し、商品やサービスと交換できるようにする
  • 非金銭的報酬: キャリア相談の優先対応、限定セミナーへの招待など

インセンティブの相場と設計パターン比較表

→ 表は横にスクロールできます

編集部が取材で聞いた例 メリット 注意点
即時報酬型 ギフト券1,0003,000円 紹介の心理的なハードルが低い 質の低い紹介が混ざりやすい。社外の人に渡すなら紹介者の動き方を確認
成果連動型 面談3,0005,000円/入社1〜3万円 紹介の質と連動する 入社を条件にした支払いは、紹介の対価と見られないか特に確認
ポイント型 紹介ごとに付与 継続的な紹介を促す 制度が複雑になりやすい。ポイントやギフト券も金銭と同じように扱いを確認しておく
非金銭型 優先相談・限定セミナー 金銭の受け渡しがなく組みやすい 訴求力は弱め

金額はL reach編集部が2026年時点で取材して聞いた例で、統計ではありません。金額が少なければ問題がないとは限らないため、支払う相手と紹介者の動き方を先に確認してください。求職者本人への金銭の提供は、この表の対象外です。

3

紹介導線の設置

紹介しやすい仕組みと導線を整えます。

  • 紹介専用LP: 紹介制度の説明と、紹介された本人が使う申込フォームを1ページにまとめる
  • LINE紹介機能: LINEで友だちに簡単にシェアできるリンクを発行する
  • 紹介カード: 名刺サイズの紹介カードをつくり、面談時に渡す
  • メールテンプレート: 紹介者が友人に転送しやすい定型文を用意する

紹介リンクやカードは、紹介された本人が自分で申し込むための入口です。紹介者から氏名や連絡先を預かる形にすると、本人の同意を確かめにくくなります。職業紹介事業者が個人情報を集めるときは、本人から直接集めるか、本人の同意のもとで本人以外から集めるなど、適法で公正な方法によることが求められています。

4

紹介依頼のタイミングと方法

紹介を依頼するタイミングを決めておくと、お願いのし忘れを防げます。

  • 面談終了時: 満足度が高いタイミングで紹介制度を案内する
  • 内定承諾時: 転職が決まった喜びを分かち合うタイミングで紹介をお願いする
  • 入社後3か月: 新しい職場に慣れた頃のフォローとあわせてお願いする(本人の転職を促す内容は入れない。理由は後半の「リファラル報酬と職業安定法」で説明)
  • 定期メール: 四半期ごとにニュースレターを送り、紹介制度を案内する(配信停止を希望した人には送らない)

紹介依頼テンプレート(LINE・メール文例)

面談終了時LINE用:「本日はありがとうございました。周りに転職を考えているご友人がいらっしゃったら、こちらの相談窓口のリンクをご本人にお伝えいただけると嬉しいです。ご本人の了承なく、氏名や連絡先を送っていただく必要はありません。ご紹介いただいた方には、優先してキャリア相談をご案内します→(紹介リンク)」

入社3か月後フォローメール用: 件名「新しい職場はいかがですか|◯◯(担当CA名)」/本文「◯◯様、入社から3か月が経ちましたね。お仕事の状況はいかがでしょうか。もし転職を考えているご友人やお知り合いがいらっしゃいましたら、下記の相談窓口をご本人にお伝えいただけますと幸いです(紹介リンク)。入社後のお困りごとも、いつでもご相談ください」

5

効果測定とROI分析

リファラル集客の効果を数字で測り、改善を回します。

  • 追跡指標: 紹介数・面談実施率・成約率・紹介者1人あたりの紹介数
  • ROI計算: (リファラル経由の売上 − インセンティブ費用) ÷ インセンティブ費用
  • 紹介者分析: 紹介が多い人の共通点を分析し、依頼の仕方を見直す
  • 改善アクション: 依頼のタイミング・紹介導線・インセンティブの内容を比べて試す

計算例:謝礼の総額が月3万円で、紹介6件→面談5件→成約1件(紹介手数料70万円)なら、ROI=(70万円−3万円)÷3万円≒22倍です。紹介の依頼や連絡にかかる人件費は含めていないため、ほかのチャネルと比べるときは工数も足してください。謝礼を払う形そのものが認められるかは、次の節で確認します。

リファラル報酬と職業安定法|2025年改正での注意点

リファラルの報酬設計は、職業安定法のルールと最も関わりの深い部分です。同じ「紹介のお礼」でも、誰に払うのかによって確認すべきルールが変わるため、支払う相手を3つに分けて整理します。2025年には、1月に職業紹介事業の許可条件へお祝い金等の提供禁止と転職勧奨の禁止が加わり、4月には募集情報等提供事業者にも金銭等の提供の原則禁止が広がりました。

支払う相手 主な注意点
自社の従業員 社員紹介制度で、紹介した社員に報奨を払う 就業規則や賃金規程に定め、給与として支払う
社外の協力者 過去の求職者・取引先の担当者・知人への謝礼 紹介者の動き方によっては、職業紹介(許可が必要)や募集に関する規制の対象になりうる
求職者本人 就職お祝い金、登録・面談の謝礼、紹介された人への特典金 お祝い金などの名目で、社会通念上相当な程度を超える金銭等を渡して求職の申込みを促すことは禁止

一般的な整理です。個別の制度が認められるかどうかは、支払う相手と実際の動き方をもとに判断されます。

従業員による紹介(社員紹介制度)

自社の社員が、転職を考えている知人に自社の相談窓口を伝える形です。社員は自社の職業紹介事業の担い手として動くため、社外の人に謝礼を払う場合とは扱いが分かれます。報奨を出すなら、支給の条件を就業規則や賃金規程に定め、給与として支払います。

自社のCAなどを採用するために社員紹介制度を使う場合も、紹介した社員への報奨は賃金として払う形が前提です。職業安定法第40条は、労働者を募集する会社が、募集に従事する自社の従業員に報酬を与えられるのは、賃金・給料などとして支払う場合に限っています。

外部の協力者への謝礼

過去の求職者や取引先の担当者、知人など、社外の人が求職者を紹介し、その対価を受け取る形です。紹介者の動き方によっては、紹介者自身の行為が職業紹介にあたり、許可が必要になる可能性があります。

厚生労働省の業務運営要領では、求職者を探して就職を勧め、求職を申し込んだ人を求人企業とのあいだで取り持つ「スカウト行為」を事業として行う場合は、職業紹介事業の許可が必要とされています。反対に、自ら求職を受け付けず、申込みを勧めるだけの業務は、職業紹介にあたらないとされています。事業にあたるかどうかは反復継続の意思で判断され、1回限りでも、繰り返すつもりで行えば事業性があるとされます。

このほか、紹介者が求職者の情報を集めて紹介会社に提供する形は募集情報等提供(求職者の情報を集めて行う場合は届出が必要)に、企業の直接採用のために報酬を払って応募者を集めてもらう形は委託募集(許可が必要)に、それぞれあたる可能性があります(職業安定法第4条・第36条・第43条の2)。

「謝礼」「業務委託費」「ギフト券」といった名目や、金額の大小だけでは判断が決まりません。紹介者にお願いするのは相談窓口を知人に伝えるところまでにして、求職者を選んで求人に結びつける役割は任せない設計にしておくと、紹介者の行為が職業紹介にあたるおそれを小さくできます。

求職者本人への金銭提供

紹介された本人や登録した求職者に金銭等を渡して、求職の申込みを促すことはできません。職業紹介事業者については、2021年4月から指針で、お祝い金その他これに類する名目で社会通念上相当と認められる程度を超えて金銭等を提供し、求職の申込みを勧奨することが禁止されました。2025年1月からは、この禁止が許可条件にも加わっています。募集情報等提供事業者も、2025年4月から金銭等の提供が原則禁止です(募集情報等提供事業者への金銭等の提供禁止(厚生労働省))。

「友だちを紹介したら、紹介された本人にもお祝い金」「登録や面談に来たら現金や高額のギフト券」といったキャンペーンは組めません。紹介者への謝礼も、紹介された本人に渡る形(紹介者と分け合う、本人にも特典金を出すなど)にはしません。

同じく2025年1月から、紹介で就職した人(期間の定めのない労働契約を結んだ人に限る)に、就職から2年間は転職を勧めないことも許可条件に加わりました。入社後のフォローで知人の紹介をお願いするときは、本人の転職を促す内容にならないよう注意します。

迷ったときの確認先

制度をつくる前に、紹介者・報酬・紹介の流れを書き出し、事業所を管轄する都道府県労働局(需給調整事業の担当窓口)や、弁護士・社会保険労務士に確認してください。確認するときは、①誰に(従業員・社外の協力者・求職者本人)、②何の対価として(紹介・面談・入社)、③いくらを、④紹介者がどこまで関わるのか(窓口を伝えるだけか、求職者の情報を預かるか、求人に結びつけるか)を伝えると、判断を受けやすくなります。制度の資料は厚生労働省「職業紹介事業に係る法令・指針」職業紹介事業の業務運営要領で確認できます。

お祝い金や転職勧奨を含む、職業紹介の禁止事項の全体は人材紹介参入前に知る禁止事項にまとめています。

リファラル集客の成功事例

L reach導入・20代特化エージェント 代表

「L reachの送客サービスを利用しつつ、転職が決まった方に、知人の紹介をお願いする流れをつくりました。L reach経由の方は20代が中心で(登録者の平均年齢24.7歳)、同世代の友人に声をかけてくれることが多く、紹介の件数が増えました。」

20代の同世代のつながりを起点にした母集団形成の全体像は営業未経験層の集客戦略ガイドで解説しています。

L reach導入・キャリアアドバイザー

「面談の終わりにLINEで紹介リンクを送るようにしたところ、紹介が増えました。L reachから送客された方は事前に15分のプレ面談で希望を聞いてもらっているので、面談の話が早く進みます。転職が決まった方は、同年代の友人を紹介してくれることが多いです。」

事例は、L reach編集部が取材・支援の中で聞いた声を匿名化したものです。紹介の件数や成約率は、職種・紹介者との関係・依頼の仕方によって大きく変わります。

リファラル × 送客サービスの組み合わせ

リファラル集客は質が高い反面、紹介の件数をコントロールしにくいという課題があります。月ごとの変動が大きく、リファラルだけで安定した面談数を確保するのは難しいのが実情です。

送客サービスと組み合わせると、紹介で足りない分の面談を補えます。送客サービスの仕組みは求職者送客サービスとは|仕組み・料金・選び方で紹介しています。

L reachは、初期費用・月額費用0円の着座課金(1.5万〜3.5万円/着座・税別。職種・エリアで変動)で、20代中心の求職者(登録者の平均年齢24.7歳・20代比率95.7%)を、全件に15分のプレ面談をしたうえで送客しています。

送客された求職者の転職が決まった後に紹介をお願いすれば、送客をきっかけに紹介の輪を広げることもできます。紹介で質の高い出会いをつくりつつ、送客で面談の量を支える組み合わせです。

人材紹介のリファラル集客に関するよくある質問(FAQ)

Q
リファラル制度はどれくらいで効果が出ますか?
A
制度を始めてから紹介の件数が落ち着くまでは、3か月ほどを見ておくとよいでしょう(編集部が取材で聞いた目安)。過去に支援した人へ紹介のお願いを送ると、初月から紹介が入ることもあります。送る相手は、登録時に示した利用目的の範囲で、配信停止を希望していない人に限ります。
Q
インセンティブの金額はいくらが適切ですか?
A
金額の相場から決めるより、誰に・何の対価として渡すのかを先に確認します。編集部が取材で聞いた例では、面談実施で3,000〜5,000円、入社決定で1万〜3万円といった設計がありましたが、金額が少なければ問題がないとは限りません。社外の人に謝礼を払うなら紹介者の動き方を、あわせて求職者本人に渡る形になっていないかを確認し、始める前に労働局や専門家に相談すると安心です。金額を高くしすぎると、質の低い紹介が増えやすい点にも注意します。
Q
リファラル集客で注意すべき法的ポイントはありますか?
A
支払う相手で分けて考えます。自社の従業員への報奨は、就業規則などに定めて給与として払います。社外の協力者への謝礼は、紹介者が求職者を探して求人に結びつけるような動き方をすると、紹介者自身の職業紹介(許可が必要)にあたる可能性があり、繰り返すつもりで行えば1回でも事業とみなされえます。求職者本人に、お祝い金などの名目で社会通念上相当な程度を超える金銭等を渡して求職の申込みを促すことは禁止されています。個別の制度は、都道府県労働局や弁護士・社会保険労務士に確認してください。
Q
紹介が全く集まらないときは何から見直すべきですか?
A
見直す順番は、①依頼のタイミング(面談終了時・内定承諾時に必ず案内しているか)→②導線(LINEで1タップで紹介できるか)→③インセンティブ(金額より「紹介しやすさ」が先)です。制度があっても、実際には依頼していないケースがよくあります。インセンティブの増額は最後の手段にしてください。
広告・SNS・SEOだけで面談数が足りない会社様へ

リファラル集客、紹介→面談化までのKPIを置けていますか?

L reachは広告・SNS・SEOと併用できる送客サービスです。チャネルの隙間を埋め、月内の面談数を底上げします。

相談前に整理できること

  • チャネル別の不足を整理
  • 今月の面談数を補完
  • 送客併用の可否を確認

まとめ|リファラル集客で低コスト・高品質な求職者獲得を実現しよう

リファラル集客は、費用を抑えながら、話の進みやすい求職者と出会える方法です。紹介制度の設計→報酬の整理→紹介導線の設置→定期的な紹介の依頼→効果測定のサイクルを回すと、紹介が安定しやすくなります。報酬は、従業員・社外の協力者・求職者本人のどれに渡すかでルールが違うため、制度を始める前に確認しておきます。

全チャネルの比較は転職エージェントの集客方法2026、複数のチャネルで母集団を安定させる考え方は人材紹介の母集団形成方法5選、関連記事の一覧は人材紹介の集客ガイドにまとめています。紹介だけでは面談の量が安定しない場合は、送客サービスとの併用も選択肢です。

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L reach編集部

人材紹介事業ナレッジ編集チーム

foresma株式会社が運営する求職者送客サービス『L reach』編集部。人材紹介会社の支援実績をもとに、集客・CV・運用ノウハウを発信しています。

一つのチャネルに頼りすぎないよう、面談が足りない月だけ送客サービスで補う使い方もできます。

初期費用・月額費用なし/契約期間の縛りなし